9月2日東根市「まなびあテラス」を会場に北村山地区オストメイト研修会が初めて開催されました。参加者は、講師の北村山公立病院の大場皮膚・排泄ケア認定看護師を始め仲間・家族9名、装具メーカー・販売店5名の計15名でした。
はじめに、直腸がんでオストメイトになって3年経過したというSさんから体験談を披露していただきました。
いつもの同級生仲間で行く旅行時は病気自慢になるのだが、露天風呂で切れ痔だと思っていたところに激痛が走ったことがあった。その年の秋の同旅行、仲間の一人が旅行直前に「大腸がんで参加できない」との連絡あり。以前肛門ポリープ摘出の経験があり、便器一杯の出血も切れ痔と思い込んでいたので “もしかして私も?” 思い切って受診、結果は直ぐに判明した。
入院中はポジティブに考えようとしていたが内面的にはかなり動揺していた。術後間もなく腸閉塞で11日間ほど絶食したが、点滴スタンドを引いて歩き始める毎に排便もスムーズになってきた。
退院後はサポートしてくれる人が居ない、研修会もコロナ禍で参加を申込んでも中止続きでした。ただ、販売店からはカタログやサンプルなどを頂き大変力になりました。当初はどこかに切れ痔であって欲しいとの思いがあり受診できなかったが、もっと早く受診していればとの思いがあった。
失敗もある。出先でのパンクで何度か自宅にも戻ったことがあり、予備を携帯するようにしている。又、最近の暑さによって排便時の圧力で剥がれやすくなっているように感じる。毎日の風呂は欠かせないが公衆浴場にはまだ行っていない。
今思っていることは、オストメイトトイレの使用経験が無く不安で利用できないので、講習会を開いて欲しいこと。NHKで放映された若い女性医師でモデルをしている方の映像を見て、自分はどうなのだろうと自問したが答えは見つかっていない。
安定したストーマ管理をしていても突如ケアが困難になる事象が起こることがある。それがストーマ合併症の発生です。合併症の発生により日常生活を送る上で仕事や趣味に制限がかかる場合もある。将来起こる可能性のあるストーマ合併症について、そして発生時の対処方法について知っておくことは様々なトラブルを予防するために重要です。
まとめ =ストーマ合併症は将来誰にでも起こりうるもの= ◆ストーマ合併症についてあらかじめ知っておくことで、合併症の発生時に早期に発見しストーマ外来を受診するなどして早めに対処できる。 ◆医療者側も合併症に対して早期に専門的ケアにつなげることは、オストメイトの皆さんが 安心して日常生活を送るための手助けができる。 ◆オストメイトのみなさんが合併症を予防するために日常的に意識することは、適度な運動、体重管理、安定した食生活、適切な装具の管理などが重要です。 質問や意見もだされました。 ★保護シールってどんな商品を言うのでしょうか? ★指で拡げられる装具ってどんな物? 答:大場さんや装具メーカー販売店から、特徴を紹介しながら商品を見せていただきました。また、試供品も数多く提供いただきました。 分散会では、 ★4ヶ月分申請しているが決定通知が遅いので装具が間に合わない。という声に、「少しずつ増やしていって余裕を作っている」とのアドバイスもありました。 ★緊急用持出袋の紹介もあり、入院したときに助かったとの声もありました
アンケートの「つぶやき」には
・次回も参加したい。・日頃の管理の大切さを確認できました。・大変良かったなー!はじめての北村山地区開催でしたが今後に繋がればと思います。
(担当:瀬野)